–ヒアリング・リサーチ
“授産製品”の枠を超えて「商品」としての価値を高めたい
「ドライフルーツを商品化し、自前の社会参加の場を作りたい」「授産製品の範疇を超えて、商品としてきちんと成立できるものにしたい」との想いから、ファジカにご依頼下さった「あしたの森」様。地元産青果物を中心に厳選したフルーツを、無添加・砂糖不使用のドライフルーツに加工し販売する。後発として商品化する難しさのあるテーマだが、あえて挑みたいという強い想いを受け、競合他社のリサーチ、差別化のポイントや方向性の検討を重ねた。
–企画プロデュース
独自の世界観を演出する「ブランドストーリー」を企画提案
様々なアプローチが出尽くしている感のある「ドライフルーツ」。いくら美味しいものができたとしても、無添加や安心安全を謳うだけでは難しい。そこで、既存のものと棲み分けした「特別な新しいもの」としてブランディングすることで差別化を狙った。
制作プロセスの中で、折に触れお客様が試作したドライフルーツを試食させて頂いていた。ドライフルーツの試行錯誤は、制作依頼を受けたときから遡って数えても、1年半以上。ある時「これで行こうと思う」とクライアント側でfixされたものを食べたとき、その美味しさに驚き、「一般的なドライフルーツとは一線を画している」と思えた。
その熱量も手伝ってストーリーが生まれ、「ドライスイーツ」というタグラインをご提案するきっかけにもなった。
独自の世界観を演出する「タグライン」「ブランドストーリー」。「宇宙」と「ドライフスイーツ」という異色の掛け合わせで、新しい見せ方を企画提案した。
–ロゴ制作
ブランドストーリーを元に、ルルとレレが地球から帰還する所をイメージ
ブランドイメージを元に、ロゴは、スクリプト書体を無造作に変形させたデザインで制作。落ち着いた高級感を漂わせるため、黒一色でシックに。物語に登場する「ルル」「レレ」のデザインでは、あえてキャラクターとして強くせず、ブランドの世界観を引き立てる表現を意識した。
–パッケージ制作
「宇宙かわいい」手配りギフトに
「手配りギフトとしてお使いいただく」を目標に、パッケージを検討。予算は限られていたため、既存のテンプレートをベースに、フラップを長めに設計し「宇宙空間の中にドライフルーツがある」ような演出を。また、基調色の彩度をあげた配色でストライプを追加し、ぱっと見の楽しさ、可愛らしさも加えた。
お客様が本好きであることから、側面はハードカバーの背表紙の様なデザインに。ディスプレイとしても映えるパッケージを目指した。
ドライスイーツ会議の様子